聖観音立像


補陀落上人が化来して一夜で刻んで消えたとある。本尊の高さ五尺五寸の等身大で、つつましやかに両手に蓮華を捧げて岩座の上に立つ姿であり、造像様式は寄木彫眼、皆金色、宝髻は低く、宝冠台は外へ開いて眼は伏し目、袈裟の表現に並行線を用いている。
普通、聖観音といえば左手に未敷蓮を持ち、右の手先でその苞をひき開かせようとする姿であるが、当寺の観音はそれと異なり、二十五菩薩の一尊としての場合、弥陀三尊の脇侍としての場合の如く両手で開いた蓮を捧げている。